インド大仏の境内には、お釈迦さまの10人のすぐれたお弟子の像がインド大仏を左右より取り囲み、仏を守るかのように、また慕うかのように侍立しています。10人のお弟子のうち、舎利弗尊者(智慧第一)、大目ケン連尊者(神通第一)の立像は平成5年11月に除幕開眼されました。また残りの八人の尊者の立像、即ち、摩訶迦葉尊者(頭陀第一)、須菩提尊者(解空第一)、富楼那尊者(説法第一)、摩訶迦旃延尊者(論議第一)、阿那律尊者(天眼第一)、優波離尊者(持律第一)、羅ゴ羅尊者(密行第一)、阿難陀尊者(多聞第一)の立像は平成8年3月に除幕開眼されました。十大弟子像はインド大仏と同じくベナレス近郊のチュナールで採れた砂岩が使われています。
大乗教のインド大仏と十大弟子像を見て、法華経に親しむ参拝者の中には、霊鷲山の頂でお釈迦さまが十大弟子を含む大勢の聴衆に囲繞され、お釈迦さまが法華経という真実の教えを今正に説かれようとする前の神秘的な静寂(序品第一)を連想する方がいるかも知れません。
また朝日が東から昇るとき、インド大仏は淡い紅色に染まり、眉間の白毫は金色に輝きます。その光景はあたかも、仏が放つ白毫からの光が、東方1万8千の世界、一切衆生の姿を照らしながら幕開けとなる法華経の世界を表現しているかの様です。